竹弓製作の流れ その2


■6. 関板の準備・作成

関板には黒檀・鉄刀木(タガヤサ)・黒柿・桃・桜など硬めの木材を用います。関板を適切な形に切りそろえます。上関板が大きく、下関板が小さめです。


■7. 弓打ち

図7 [w:350,h:420]

  1. 外竹と内竹の間に弓芯を挟み、合成接着剤を用いて張り合わせます。同時に関板を2つ貼り付けます。にべ弓と言えばこの部分が「にべ」と呼ばれる特殊な接着剤を用います。
  2. クサビを打ち込む際に、外竹・内竹を傷から守るための「あて竹(笹とも呼ばれる)」をそれぞれ用意します。内竹の切詰部分には接着面の端が浮き上がらないように「小杭(こぐい)」を挟みます。
  3. 麻紐で縛ります。末弭側から本弭側に向け数cm間隔で巻いていき、本弭部分で折り返し、弓中央で麻紐が交差する形で末弭まで巻き上げます。
  4. 竹のクサビを末弭側から打ち込んでいき、少しずつ弓の成りを整えていきます。最終的には120本程度打ち込み弓の成りに仕上げます。その後硬化するまで待ちます。

■8. 関板の荒削り

図8 [w:260,h:420]

  1. クサビを外し、麻紐を解きます。この弓を「藤放し(ふじはなし)」と言います。
  2. 弦がかけられる様に、関板を削ります。

■9. 弓張り

図9 [w:140,h:420]

  1. 「張台(はりだい)」を用いて弓成りの強弱を調整します。
  2. 弓に「しない弦(切れにくい直径1cmくらいの太い弦)」を張ります。

■10. 張り込み

調整をしながら張り込みます。


■11. 村取り

図11 [w:200,h:200]

刃物や鉋で側木側を削り、成形します。「荒村(あらむら)・新村(にいむら)」と言います。その後、数千本射込み、調整のために「小村(こむら)」「射手村(いてむら)」と続きます。


■12. 仕上げ

図12 [w:110,h:400]

籐を巻き、握り革を巻いて仕上げます。



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